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『猫町』

おまえそんなことやってる場合じゃないよって時こそ
余裕ぶっこいて娯楽を求める、

そう、その名も現実逃避である。


萩原朔太郎、通称ハギサクの『猫町』を読みました。

装丁が版画絵でレトロな感じだったので思わず手に取りました。
薄いです。絵本みたいに読めるハギサク作品です。



「私は昔子供の時、壁にかけた額の絵を見て、いつも熱心に考え続けた。
いったいこの額の景色の裏側には、どんな世界が秘密に隠されているのだろうと。」



そんな考えをもつ「私」は、ある日異様な街に迷いこむ。


「街は人出で賑やかに雑鬧(ざっとう)していた。そのくせ少しも物音がなく、
閑雅にひっそりと静まりかえって、深い眠りのような影を曳いてた。」


その異様さあふれる町の、真実の姿を感じたとき、「私」は恐怖する。


「あたりの空気には、死屍のような臭気が充満して、気圧が刻々に嵩まって行った。
ここに現象しているものは、確かに何かの凶兆である。確かに今、何事かの非常が起こる!」

そして――

「猫、猫、猫、猫、猫、猫、猫。どこを見ても猫ばかりだ。」


朔太郎の敏感すぎる感性を物語で感じることができる作品です。
ただ「いやおまえ それは明らかにヤク中だよ」と突っ込みたい。


20分くらいで読めるので電車とかでぜひ。版画の挿絵もきれいです。

ほのぼのとはしない。残念ながらほのぼのはしないけど、
なんとなく感覚に共感できるから読めちゃう、そんな感じの本です。よかったらぜひ。



はい、こんなネコネコ書いてる場合じゃない。

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