樹のままに

キュイッ



と、二日前から、秋虫の鳴き声が部屋で聞こえ始めた。
その前は弟の部屋から聞こえたから、
私の部屋にやって来たのだろう、と思った。


が!!!　姿が見えれば対処できるものを、いっこうに姿を現さない。

しかし泣き声は夜中も続く。


なんやねん!!!


と、思ってたらこの虫の鳴き声みたいなのは、
火災報知機が「やべえ電池切れるで」って訴えてる音だったらしい。
電池抜けばこの音はやむ、と弟に教えてもらったんですが。


私の部屋には神の領域があって、
わけあってそこには家具が置けないのですが、

火災報知機くんは、そこを乗り越えないと届かないところにぶらさがっている。


その領域に入ることは別にかまわないんだけど、
ぜんぜん掃除してないから、ホコリがすごくて、
正直足をつけたくない、そしてぶっちゃけメンドクサイから早く鳴り止んでくれないかな～自然に


て思ってた。鳴きすぎるホトトギスは放置するタイプです。鳴かなくても放置です。


そんなことを考えて「よし、命尽きるまで何日かな～」と思っていた矢先、

…キュ？

とかわいらしい音がして、ブフｯと吹きました。吹いた。
「電池抜いてくれないの？」とさびしげに首をかたむける小動物を想像した私は普通ですよね!!!

わかった、わかった、そんなかわいいオネダリ(?)されちゃあ、放置するわけにもいくまい。

今から電池抜いてきます。


しかし火災報知機相手に萌える日が来るとは思わなかった。



皆さん気づきましたか。


深夜テンションです。

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